Hindy Quest

はじめてのたたかい

有能な人々の集団

 自分の身のまわりに天才はいないだろう。でも居るところにはゴロゴロいるんだよな。しんじられないぐらい。天才も一人とかならいいんだよ。かわいいもんだ。でも集団でこられるとね。わかる?本書には我々とは全然スケールの違う有能な人間集団のことが書かれている。栗本はとびきり有能な人々を見ちゃったわけだ。つらいところだね。だれだって自分がサルだなんて気がつきたくない。
 しかも栗本には戦争体験がある。
 戦時中に空襲を受けるなど、苦しんだ人間にとって、次々と資本と技術を導入して突き進む「能力の高すぎる集団(今のガンダムでいうコーディネーター)」を警戒するのは別に自然な反応だろう。有能であるのもよしあしで、遊び狂っていると反発され、マジメすぎると警戒される。我々無能ななサルにはわかりませんが、わけも分からず滅ぼされたくはない。だからってなんとかする力はないんだけどね。