Hindy Quest

はじめてのたたかい

ヒンディ・クエスト  〜鏡の国のパンテオン〜

第一部 アメリカ幕府と外様大名ジャパン藩
1-1  イージス艦発砲酒

今年から、日本の普通の酒のみはたばこと合わせて、年間1万円は、上納するわけだ。国民の一割が、酒のみだとすると、年間の納税額でイージス艦(1200億円)が買えちゃうわだ。
酒税/たばこ税は、確か、日露戦争の時に制定されたはずで、大体戦争用の税制なのだろう。
 日露戦争の黒幕はイギリスで、大日本帝国はイギリス製の戦艦で、イギリス人の指導のもと、ロシアと闘った。現在の「対テロ戦争」の黒幕は、そのイギリスから覇権を受け継いだアメリカだ。アメリカ製の戦艦で、アメリカ人(アーミテージ)の指導のもとに戦いに行く。アメリカ幕府の誤用だ。もとい、御用だ。みなみなさま、御用金を収めましょう。

1-2  アメリカ幕府御用改め
 普段は一所懸命、経済活動にのみ邁進していても、「いざ鎌倉」となれば諸国大名には、当然、出陣要請がくる。もちろん断れない。拒否権はない。外様大名ジャパン藩は、所領を安堵されたくば、先鋒をつとめよとの上様のお達しである。今回は、後方支援であるが、実質的な必要性よりもシンボリックな必要性が重要なのだろう。先鋒というより、朝駆けだ。幕府の本音は親藩/譜代(オーストラリア/フランス)を引っ張りだし、「世界秩序の一体性」を主張したいようだ。親藩/譜代(オーストラリア/フランス)は幕府の言う事をなかなか聞かない。まあ、重役出勤という感じで、ゆっくり、戦場にやってくる。「我々は関ヶ原第2次大戦)の殊勲だ」とか、言って幕府と対等ぶろうとする。つまり、別に幕府がジャパン藩に期待しているわけではない。こういうふうに「当て馬」として使い方をされてしまうのが、外様の悲しい宿命というもの。
 外様はいつ「御取り潰し」に遭うか分からない。先の将軍クリントン様は「ジャパン藩を取りつぶせ」とおっしゃった。そこで「金融封じ込め」が行われた。ジャパン藩の銀行がほとんど、アメリカ資本に乗っ取られた。IMF奉行や、IAEA奉行にも頭があがらない。将軍交代にともない、ペルー、フィリピン、ジャパンの指導者は更迭。ペルーのフジモリ、フィリピンのエストラーダ、ジャパンのモリは2001年初頭に、一斉に、首になった。粛正といっていい。なかでもフジモリはクリントン将軍の覚えめでたく。コカインマフィアと命がけで闘ったのがクリに気に入られたらしい。いちおう、日本財団代表 なんとか綾子が預かった。アメリカ民主党への貸しだろう。いずれヒラリークリントン政権のときに貸しをかえしてもらえばいいのだ。日本の政治家も、アメリカ幕府の老中の子分にならないと生き残れないのだから。

 笹川会長/田中角栄も死んだし。あとを奪った竹下/金丸コンビも利権は亀井静香が奪った。亀井が石原と組んで小泉を追い落とそうとしているようだ。石原はロックフェラーの面接に合格。アメリカ大学総理大臣学部ジャパン科推薦入試。ジャパン藩は皇室があるので、皇室は世界中のマハラジャと一緒にイギリスに留学するが、官僚はアメリカのハーバード。そして、有力政治家は、幕府官僚の面接。今は戦時体制なので、ロックフェラーが直接でてくるのだろう。

 ジャパン藩は一時期、辺境伯マッカーサー家の私領となっていたが、マッカーサーは幕府官僚の怒りを買い、謀略で葬り去られ、ジャパン藩は幕府の直轄地となった。マッカーサーボルネオ島のイギリス人や、ブルネイ王と同じくマハラジャだったのだ。

第2部   川勝「海洋史観」と伊藤「インド」の間を繋ぐ。
 東南アジア海域を「海洋アジア」と、よぶとする。海洋アジアでは、もともとインド系の王国が栄えていたが、明の時代に華人の進出が進んだため、今は、華僑経済が主流である。それで、大事なポイントが見失われている。
 インドネシアのバリ島から東がキリスト教、西がイスラム教だと、おおまかに考えてみよう。確かに、インドネシアの東半分はキリスト教だし、となりのパプアやニュージー、サ
モア、フィリピン、韓国、台湾などもそうである。そのままアメリカ大陸までずっとキリスト教の国が続く。バリから西側は、おおむねイスラム教だ。ジャワ、スマトラマレー半島など。例外は、オーストラリアの西側、シンガポールぐらい。パキスタンから西アジアは、イスラム中心の世界である。
 イスラム教、華僑、キリスト教の長期に渡る進出にも関わらず、バリにだけはヒンディが残ったのだ。バリ島っていったい全体なんなんだ。伊藤武によれば、バリの名前の由来は、ヴィローチャナの息子である。バリ島の西はジャワ島。東ジャワにボロブドゥールはある。ボロブドゥールは華厳経に基づいてお
り。ヴィローチャナは華厳世界の中心なので、華厳によって建国された奈良仏教国家は、バリと兄弟なのか。東ジャワにマジャパヒト王国は、あった。当然、日本のことは、良く知っていたとしてもおかしくない。当時の日本人がマジャパヒト王国のことを知らなくても、逆も同じとは限らない。

第3部 現代の世界帝国アメリカ体制と江戸時代の幕藩体制が似ている理由を考える。

 3-1 まずは、江戸の幕藩体制とは何なのか
「マジャパヒト=松平」説にたてば、幕藩体制は、ヒンディ呪術。ヨガ(伊賀)忍者を駆使してできあがった。
 「光と闇の最終決戦」というゾロアスター教の中で組み立てられた枠組みが、この幕藩体制的呪術のkeyになっている。「関ヶ原」は、その合戦自体よりも、あとで、様々な芸能にとりこまれ、「最終決戦」のイメージをつくり出してきた。いまでもNHKがほぼ毎年、大河ドラマの題材にとりあげる。そして、ヒンディのパンテオンの中で、敵の存在を利用して、味方のパワーを引き出す仕組みに進化する。それぞれのノードにインストールされた「お家サブシステム(二百余国)」がおりなす、鏡像を写しあう、華厳のネットワークが「大奥(明治以降の銀座)サーバー」を媒介して外交というチャット・サービスを展開する。士農工商親藩/譜代/外様の二種類のカースト的構造が社会に秩序をもたらしていた。

 3-2 次に現代アメリカとゾロアスターやヒンディとの関係を明らかにするひつようがある。

3-2-1 お茶貿易の裏事情
アンナと王様」にお茶の商人が出てくるが、そのまえからスパイスとお茶の貿易をヨーロッパ人が中国人を使ってやっていたのだ。

 イギリスの東インド会社は、東南アジアで貿易赤字をだしていた。インドネシアなどオイシイ「海洋アジア」地域をオランダに奪われたイギリスは、インドに押し込められて高く売れる商品をさがしていた。やがてアヘンに目をつけて、ムガールを乗っ取った。アヘンはムガール帝国の専売商品だったのだ。
海洋帝国としてのオランダは、ナポレオンに本国が占領されて、崩壊する。植民地は、オランダ王室から親戚関係にあるイギリス王室に、預けられる。当然、フランスも権利を主張する。フランスは、同じカトリック国のスペインの先導で「海洋アジア」にやってくる。東南アジアでは、華僑とのバランスを取るためにインド的なシステムを常に必要とする。ヒンディは、そのシステムにどうしてもアーリア系の御輿が必要なのだ。「海洋アジア」の人々はシステム互換性上の理由でアーリア人を担いだのだ。
 ムガール帝国ではペルシャ語公用語だった。ペルシャ語モンゴル帝国公用語だったから、それを継承したのだ。ムガールとは「モンゴル」が、訛ったものだ。ペルシャ人はモンゴル帝国で、官僚になったり、高度な金融システムを発達させていた。イスラム教に追い出されて、ゾロアスター教徒は故郷のペルシャ(イラン)を離れ、ボンベイに住んで居る。自動車も作っているボンベイの巨大財閥タタグループはゾロアスター教徒。東南アジアの貿易ネットワークはもともとペルシャ人が握っていた。現代のイランでは、イスラム経済学の研究がすすみ、イスラム金融が発達してきている。アヘン戦争はインドのゾロアスター教徒の金融業者がきっかけを作った(陳舜臣)。アラブ人は、ペルシャ人にのっかって、「海洋アジア」にのりこんできた。
 イスラム文明は、古代から引き継いだペルシャ人の技術/知識とベドウィンをやっていたアラブ人の軍事力が結びついたものだった。この2000年間、西アジアの乾燥化は、主力の家畜をウシから、ウマ、ラクダへと変えて行った。ラクダの扱いに慣れたベドウィンが、この古代文明の廃虚で軍事的にも通商的にも優位にたったのだ。
 モンゴルは、このイスラム文明と中華文明を結び付けて世界帝国を作ったのだった。


 中央アジアを征する者はユーラシアを征する。ユーラシアを征するものは世界を征するだろう。ユーラシアの中央におしこめられたエネルギーは、常に、海へ出て行こうとするモチ
ベーションとなる。そのために中央アジアではユーラシアの混乱したモザイクを統合するシステムをもとめて開発が続いてきた。ヘレニズム、大乗仏教マニ教イスラム、モンゴル、ロシア帝国共産主義イスラム復興などなど、旗印や、主導民族が変化したとしても、ユーラシアを統合しそうなシステムを、常に求めてきた。
 アメリカが大ハーンになれるかどうかわからないが、もし、10年後もアメリカが存在するとしたら、その軍事の主力は中央アジアに展開しているはずだ。
 イスラムの登場時には、そこにネストリウス派大乗仏教が流れ込んでいる。それらを統合してできたシステムがイスラムだったのだろう。

★光と闇の最終決戦
15世紀ルネッサンスの代表、ノストラダムス、ダビンチは多分ヘレニズム文明の1800年に及ぶ遺産を受け継いだビザンチンの遺民だろう。彼等がその時代のヨーロッパから、自然発生してきたとは思えない。モンゴル帝国の一部がオスマントルコになり、ビザンチンを圧迫、1453年、ビザンチン(東ローマ)帝国は、崩壊する。ノストラダムスの有名な1999年の予言には、「アンゴルモアの大王」がでてくるが、これは、モンゴルのことだと考えるのは自然だ。この予言はあくまでも、聖書の解釈として、おこなわれたもので、ノストラダムスの想定する読者は当然「黙示録」を読み込んでいることを前提としている。黙示録と当然対応してアンチ・キリストとしての「アンゴルモアの大王」のことで、ノストラダムスは、ゾロアスター教以来のユーラシアのシャーマンの流儀で、光と闇との最終決戦のシナリオを書いている。
 モンゴル帝国の時代は13世紀だが、当時ヨーロッパは、全くモンゴルに歯が立たなかった。モンゴルは長く、ヨーロッパの恐怖の対象だった。ヨーロッパ人にとってアジアとは、ペルシャフン族、モンゴル、ロシアと続く、ヨーロッパに東から迫ってくる勢力のことで、地理的人種的民族的な概念というより、政治的宗教的な概念だ。最終的にアンチキリストに率いられたアジア人がヨーロッパに攻め込んできて、最終決戦になるという風に考えているのだろう。モンゴル帝国の最大の影響圏は、旧ソ連の最大の影響圏にほぼ等しい。「第3次世界大戦」という題の小説があったが、そのまんまだ。
 この「光と闇の最終決戦」というゾロアスター教の中で組み立てられた枠組みが、現代の幕藩体制的呪術のkeyになっている。そして、ヒンディのパンテオンの中で、敵の存在を利用して、味方のパワーを引き出す仕組みに進化する。それぞれのノードにインストールされたサブシステム(現代でも二百余国)がおりなす、鏡像を写しあう、華厳様のネットワークがエリザベス2世(シヴァ妃パールヴァティの化身/ヴィシュヌ妃ラクシュミーの化身)を媒介して外交というチャット・サービスを展開する。シヴァ、ビシュヌというのは凄い発明だったのだ。イスラム誕生への反作用だった。
 イスラムの誕生の時には、中央アジア遊牧民大乗仏教からイスラムヘとスイッチしても、乗り換えは容易だった。ところが、あらたな3神構造ができがると、壁が大きくなったのだ。業界第一位のイスラム教があまりに強力だったので、2位3位の弱者連合をつくって呪術的壁をつくり対抗するしかなくなったのだ。

 しかしこれを書いている俺は何を信じているのだろう?

 エリザベス2世のイギリスがアメリカをエスコートすることで、シヴァの力は制御され、世界は破滅を免れる。ガンジーをビシュヌの化身、ヒトラーをシヴァの化身と見る。「パールヴァティ様、ぜひ、シヴァをなだめてくだされ!」ということか?
 そして、常に古代文明の地域 西アジアの取り合いがある。
イスラエルという場所は、日本史での、京都と同じで、混乱してくると大名が上洛しようとする。
 ヘレニズム・ネットワークが、繋いでいたもの。新プラトン主義哲学者プロティノスナーガルジュナの弟子アンモニオ=サッカスの教えをエジプトのアレキサンドリアで受けていた。プロティノスはインドを目指そうとしたのだが、当時の国際情勢に邪魔されてしまったのだった。そうするとキリスト教神学者アウグスティヌスに、大乗仏教思想家ナーガルジュナの間接的影響が見られたりしてもおかしくない。
 この西アジアの変化を客観的に見ていたのが、アフリカ人だ。ウシの時代ー>ウマの時代ー>ラクダの時代と移り変わってきたのだ。

結論:ユーラシアの大きすぎる形、インド亜大陸の衝突、乾燥化の進行が、宗教や民族の変動の原因だったようだ。これからもそうなので、人類が生き残れるとしたら、ユーラシアの大陸の形を変えるよりないだろう。莫大なシミュレーションがひつよう

 だああ。

感想:これを書き上げたら、「亡霊論」に取りかかれる。