水戸学のセキュリティホール

戦前、「大本教」が弾圧されたことを契機として「生長の家」等が生まれたのであるが、当局が恐れたのは大本教が解釈した日本神話だ。日本神話についてはきちんと理論武装されていなかったため、有力者がどんどん大本教に入信してしまうようなことがおこり、焦って弾圧した。なぜ、水戸学で日本神話の理論武装を詰めておかなかったのか。

明の遺民、朱舜水がはじめた水戸学の中心課題は「大日本史」の編纂であった。「大日本史」は天孫降臨以降にしか興味がない。

「大明」が滅びていく中で、一世代での復明運動を諦め、日本に亡命し長期的に日本を拠点にして「明治(大明の支配)」を復活することだけを目指して数百年も準備してきた。遺民たちには中国神話や白蓮教があるので、日本神話を必要としなかったのだろう。