初音ミクの思想的挑戦3

 昔、キカイダーというギターを持ったロボットのヒーローをTVで見ていた。
 左右非対象のデザイン。宿命を背負って、ギターを持ってやってくるが、ギルの笛の音を聞くと簡単にダークサードに落ちてしまう。弦楽器が正義で管楽器は悪なのかと思ったが、次のゼロワンはトランペットをもってやってきた。

 「ヤマハの開発したボーカロイド」とかいわれると、どうもキカイダーのような響きがある。それは現在の魔法少女なアイドルのミクとは対極にある。そのギャップはでかい。

初音ミクは「癒し」というより「逃避」で、ちょっと罪悪感をかかえながらの逃避が楽しい。

声優という職業が俳優から分化したのは、日本社会が逃避を求めたからなのか。ここにも戦争に敗れた国での文化の爛熟がある。

そういえばキカイダーは「逃亡者」だった。

初音を調教する職人が増えるほどに、人の耳が初音に馴らされていく。やばい、汚染が始まっている。

ラブレターをワープロ書きするように、初音のボイスレターで愛の告白とか。それが普通の社会。

ナチュラリストが叫ぶ。「やめろ!初音の声を聞くな!ダークサイドに落ちるぞ」