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なぜエイリアンはアリゾナからやってくるのか。

 近作「エイリアンVSプレデター」では南極の氷の下にいたエイリアンだが、多くのハリウッド映画でエイリアンとえばアリゾナである。 
 アリゾナ砂漠は過酷な自然のシンボルだ。日本人は「自然」と聞くと森や田園風景なんか思い浮かべている。ここでは「自然=砂漠」であるからそのつもりで聞いてくれ。自然を克服することでアメリカという国ができている。砂漠は克服するべき自然の典型なのだ。
 さらにアリゾナの地理的な位置を考えてみよう。そうするとここがいくつかの文化的世界の境界になっていることに気づく。
西側はカリフォルニア、チャイニーズがいっぱいいて怪しい技術を開発
東側には「トムソーヤー」や「大草原の小さな家」とそうかわらない世界を愛し続けるいわゆるアメリカの奥の院。テキサスとか。
南はメキシコ、中米のヒスパニックの世界。
 なんかこの辺でピンときてほしいんだが、言葉でうまく表現できねえな。ええとアメリカは非常に若い国で共通の敵を探して、それと戦い克服することで国づくりをやっているまだ最中なんだ。歴史を積み重ねて共通文化というか心霊現象ができてくるもんなんだが。まだ、全然ゴツゴツとぶつかり合っている。エイリアンはそういうまだ若いアメリカの共通の心霊現象ソフトウエアの第一候補として成長してきているわけだ。まだ30年程度だが、かなり有望だ。東アジアではとにかく「亡霊」なわけで、その意味で「亡霊」と「エイリアン」とは同じジャンルのソフトウエアというわけ。アリゾナに配置されることで「エイリアン」は自然地理的な特質、および異文化への違和感とうまく摩り替えられて、リアルに感じられてくる。まさにアリゾナはエイリアンをはぐくむのにぴったりだったんだ。