「戦国自衛隊」

問題の映画だ。ディティールや、原作が書かれた時代背景からからベトナム戦争を描いていることがよくわかる。翻案小説のように、ベトナム戦争を現代の自衛隊員と戦国時代のサムライが共演する物語に置き換えたのだ。
 90年代に軍事シミュレーション小説やマンガ「沈黙の艦隊」などがが流行する。SFとかファンタジーの手法が、大衆化していくと同時に、コンピュータゲーム(コーエー!!)によって、シミュレーションという思考方法に熟知していくことになるが、このようなシミュレーションは70年代には日本ではまだ一般的な思考方法ではなかった。さらに異なる世界観に生きる人々のぶつかり合いを整理して理解することはまったくできていなかった。
 その時代に原作者の半村良がその卓越した把握力でベトナム戦争の本質を捉えた。角川春樹というやはり、問題の人物によって、スクリーンに映され、すくなくとも日本人にとってどのようなものなのかを表現してくれた。映画が公開された同じ1979年には中東戦争を描いた「ガンダム」がある。
戦国自衛隊」は現代の課題を翻訳して伝えてくれたのだ。